2021 OHArchitecture

五色町のワークジム

Project

境界と連続

パネル状の壁(ALC板)と画一的に設けられた窓が連続する既存建物の室内空間。内外に強い境界を感じると共に、窓から隣の窓へと外の景色が連続し、イマジナリーな景色が無限に広がっていく自然風景を想像させられます。境界としての壁や窓は領域を分節し、同時にお互いの関係性をうみだします。
昔から存在する日本庭園にもその手法が利用されています。庭園とその奥に広がる自然風景との間には生垣や塀で境界が設けられ、自然風景の力強さや庭園のきめ細かさといったお互いの魅力を高め合う相互作用を築いています。
サードプレイスとして利用されるスターバックス等のカフェで、仕事や勉強がはかどる事も境界がうみだす関係性とも言えます。忙しく時間が流れる街と、対照的にゆったりと時間が流れる店内は、透過性のある境界で共存しています。外と中とのギャップが、より店内での落ち着いた時間を演出しているとも考えられます。
体を動かす動的活動空間、仕事や勉強をする静的活動空間、自然を感じ休息する滞在空間、様々な正確をもった部屋が境界により明確にゾーニングされながらお互いに魅力を高め合う心地よい関係性を内外ともにうみだす事を目指します。既存のパネル壁に連続した開口を設け、お互いのアクティビティがより活動的に広がって感じられる体験をここに築きます。

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2024.07.15

視界をしぼるということ

無事に竣工を迎え、本日は写真家さんに竣工写真を撮影いただきました。
いつも撮影して頂いてる横で、記録用に自分で写真を撮る事が多いのですが、今回のプロジェクトは特にですが、視界をしぼることで見えてくる景色や動きというものに気づかされました。
見えない部分をつくることで見えている部分へのイメージや意識がふくらむという事です。
一つの空間に多種多様なプログラムが混在する施設ですが、既存の間仕切り壁に穴を開けて共存させた計画としています。

2024.01.10

ひくこと、たすこと

2023.04.11

境界を感じさせる開口

2022.11.25

ワークジムプレゼン

2022.11.08

断片により想像される広い景色