約16000枚の板を外壁に貼っていただきました。
魚のうろこの様な貼り方で、ものすごく手間をかけていただきました。
この南阿蘇の森にそっと佇んだ姿に、わくわくしてきました。
自然とまわりの動物たちが集まってきそうな、そんな雰囲気がします。

外壁は穴井木材さまに製材いただいた杉板を現場でカットしていただきました。
約20㎝にカットした板材を、スタッフ、学生のみんなに手伝ってもらい、自分達で塗装しました。
約16000枚。気が遠くなるような枚数でしたが、みんなの力のおかげでなんとか塗装しきることができました。思い出深い、愛着のある外壁になりそうです。
塗装も大変ですが、これを貼ってくださる大工さんには頭があがりません。

現場解体がはじまっています。
床壁の解体が進み骨格がおおかた見えてきたので現場確認へ行ってきました。
不要なものがそぎ落とされ、いままでは見えづらかった既存建物の空間構成が見えてきました。
その上で考え改め、よいものへと計画を育ててゆきます。
5月には外壁の木板貼りや塗装等、楽しみながら学べるワークショップを開催しようと企画中です。

現地に施工会社さんに集まっていただき、最終の見積りにむけて打ち合わせを行いました。
年明けからは部分的に解体を始まり、4月頃の着工を目指して詰めてゆきます。
既存の建物のリノベーションはやってみないとわからない事が多く、既存の設計図とは実際に違うということは多々あります。
こういう時、信頼できる施工会社さんの存在ははとてもありがたい事です。また、プロジェクトに推進力が生まれ、どんどんと進んでゆきます。
僕たち設計事務所はコロナ前からリモート打ち合わせはすでに多様していましたが、会って顔を合わせて、同じ目線で図面を見て話をする、プロジェクトにはこれがとても大切なポイントが、要所要所であると感じます。今年最後の南阿蘇は、そんな充実した打ち合わせになったと思います。

広島時代からの仲間スタジオモブさんと共同で、南阿蘇村に建物付きの土地を取得しました。
本当にいろんな出会いがめぐりめぐって、南阿蘇でお仕事をさせていただき、さらには自分たちの新たな拠点となる場所ができます。
サポーズデザインオフィスに在籍していた時、当時の事務所の仲間と話していた事があります。
「それぞれ独立した後、みんなで一つの建物を共同で所有していつも近くで仕事できたら楽しいだろうね」
冗談半分で話していたんですが、その第一歩になるような事が本当に来るなんて。
縁、人の出会いは本当に素晴らしいといつも感じます。
何一つ狂っても今はなかったし、一人でも繋がりがなければ、このチームはなかったのでしょうね。
独立したての時には縁もゆかりもなかった南阿蘇、不思議なものです。