2021 OHArchitecture

東塩小路町の店舗

Project

おもてなしの可視化

京都の人気日本酒バルの新店舗です。

すでにある3つの飲食店では一対一の丁寧な説明とコミュニケーションを大事にされており、日本酒の魅力を発信するとともにお客様に楽しい時間を過ごしてほしいというおもてなしの心が伝わります。今回は京都駅近くの初の物販店舗ということで、短い滞在時間なかでお店のことを知ってもらい、楽しんでもらい、京都観光のしめくくりになるようなおもてなしを十分に実現できることを目指します。

イメージは床の間です。どこか懐かしく安らぎを感じる畳の質感や、素朴な日本食を特別に丁寧に演出する御盆をモチーフとし、日本のおもてなしの心が強く反映されている床の間のような空間をつくります。

また、グレースケールな什器は様々な情報が雑多に交じり合う観光地のお土産屋さん特有の空気感から一線を引き、商品を浮かび上がらせます。

「おもてなしの心」「床の間」と計画当初からの強い演出イメージはありますが、今回行った動作は「既存什器のレイアウトを変える」、「既存什器を塗りつぶす」、「什器天板をつくる」。主にこれだけです。

このお店がもともと持つブランド力を少しだけ見えやすくし、少しだけ後押しする、そんな内装をデザインしました。

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2023.04.22

二か月計画

お話をいただいてから引き渡しまでおよそ二か月間というとても短期間の計画でした。

約7㎡の区画の中で既存什器をどう使うか、このブランドの新店舗として何を表すか、目を惹くデザインとはどのようなものか、と悩んで迷って考えていましたが、最終的に様々な要素を盛り込みつつもグレースケールのシンプルな空間にまとまったのではないかと思います。

こちらの考えにたいしてスピーディーに検討、お返事して下さったお施主様と的確に確実に進めて下さった工務店様に感謝です。

色味が統一されていると異素材感が際立つこと。

什器にリシン吹付ができたこと。

他にもたくさんありますがこの二点はとても大きな収穫に思えます。